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藻岩颪に豊河の流れ。

名前:べえべえ 生息地:ほっかいどうでっかいどうはいどうどう 最近ちょっとお疲れ気味。

【参拝印】余市郡仁木町 大江神社 毛利敬親公と元徳公を祀る神社

大江神社(おおえじんじゃ)は北海道余市郡仁木町大江2丁目445番地にある神社で旧社格は無し。御祭神は毛利敬親命(もうりたかちかのみこと)、毛利元徳命(もうりもとのりのみこと)、八幡大神(やはたのおおかみ)で例祭日は9月8日。

 国道5号線を仁木から稲穂峠に向かう途中の、余市川にかかる橋(大江橋)の手前左奥の段丘に神社はあり、国道5号線から入ってすぐの所に一ノ鳥居もあることからわかりやすいです。

旧大江村

大江村(おおえむら)はかつて余市郡にあった村で、開拓に入植したのが旧長州藩士らであり、旧藩主毛利家の本姓である大江氏から村名を付けました。

明治になり旧長州藩主毛利元徳は困窮する旧藩士らを見て北海道での開墾を計画し、旧家臣粟屋貞一(あわやていいち)を開拓委員長とし入植地の選定を行います。
1881年(明治14年)9月 粟屋貞一ら従者が入植
1882年(明治15年)7月 最初の集団移住である21戸86人が入植。
1883年(明治16年)3月 大江村誕生
同年4月 30戸130人が入植
1884年(明治17年)4月 更に17戸が入植

 当所の開拓計画は屯田制度に倣い各戸に1万坪を貸付け住宅・旅費・農具を与え、更に向こう3年間は米・味噌をも与え小作料を取り立てる計画でした。
 しかし、もともと士族であり農民でない彼らではうまく成り立たず、米や味噌の支給期間が終わってからは生活も困窮し離農するものも多数いて、入植から10年になる頃には自立できるものは10数戸ほどであったといいます。
 このことから当初の計画を見直し小作制度から地主制度への変換を図り、1戸1万5千坪の土地の地代金を10カ年の月賦割で返済させ自立させることに変更しました。この事が功を成し明治35年までに多くの者が返済を完了しました。明治40年には徳島や石川からの数戸を合わせ、総戸数48戸となり順調に発展していきます。

1902年(明治35年)4月1日 北海道一・二級町村制施行に伴い余市郡仁木村、大江村、山道村の区域をもって二級町村制の大江村が成立。
1915年(大正4年)4月1日 一級町村制を施行。
1964年(昭和39年)11月1日 町制施行後、改称して大江村から仁木町となりました。(稲作中心の大江村よりリンゴ栽培で発展した仁木村の勢いのほうが大きかったのでしょう)

※余談ですが開拓功労者の粟屋貞一は1885年(明治18年)余市町黒川地区で開墾事業に着手し黒川毛利農場を興します。同農場は小作人制度ながら大江村での経験から土地を貸与するだけで、食糧費や家屋の貸与はされませんでした。農場は大いに発展し現在の黒川地区は余市町の米作の発祥の地といわれています。

大正6年測図地形図

大江神社

以下は、北海道神社庁サイトから。
【由緒】
 明治14年毛利元徳公、長洲の士民の移民開拓を志し子孫の繁栄と国土発展を祈念し毛利家の祖、大江広元の姓をとりて大江の里と定め、翌15年9月8日山口県萩周防及岩国の士民70戸350余名が移民開拓の初の鍬を入れた。明治20年5月17日村民は永く毛利家の恩沢を忘れず、これに報じ開拓の一大事業を御守護いただかんものと山口県周防国吉敷郡上宇田村、県社野田神社贈一位毛利敬親公の分霊を勧請し、後に従一位毛利元徳公を合祀し、産土神として尊崇してきた。これに先きだち明治18年には右神社の遥拝所を建設し明治20年に社殿を造営したものである。昭和54年現社殿を造営した。
【所在地】
〒048-2402 北海道余市郡仁木町大江2丁目445番地
【例祭日】
9月8日
【祭神】
毛利敬親命(もうりたかちかのみこと)
毛利元徳命(もうりもとのりのみこと)
八幡大神(やはたのおおかみ)
【旧社格】
-
【社宝等】
旧本殿(町指定・明治18年)
その他 仁木町指定文化財 樹木赤松15本

国道近くの一ノ鳥居を過ぎ暫く直線道路を進むと、正面に石段と上段に二ノ鳥居。

振り返ると一直線の道路の先には一ノ鳥居

仁木町指定天然記念物である大江神社の赤松群

神社の境内はかつての開拓事務所があったところで、粟屋貞一が郷里の山口県から移植し推定樹齢100年。

 

手水舎 コンクリート製の後ろには年代物の自然石の手水鉢

 

石灯籠一対(建立年不明)

 

狛犬一対(昭和21年奉納、平成25年台座改修)

 

 

 

ガラスには毛利氏の家紋である「一文字に三つ星」

境内左手には綺麗に整備された記念碑があり、大切にされていることが伺えます。

由緒書

「大江開祖 粟屋貞一」碑(明治41年11月建立、昭和45年9月開道百年移転)

 

「水路紀念」碑(明治41年11月建立)

「農天下之大本」碑(大江圃場水路整備記念碑、平成15年9月6日建立)

 

社殿左隣には仁木町指定有形文化財「大江神社旧神殿」

 

境内右手にも整備された記念碑たち

地神塔

大江開村五十年記念碑(昭和5年9月7日建立)

 

大江開拓百年記念碑(昭和55年9月7日建之)

 

参拝印

正式な御朱印ではないので参拝証として仁木神社にて書いていただきました。(初穂料300円)

お忙しい中ありがとうございます。

 

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