北海道ダム巡り　日高郡新ひだか町三石字美河　三石ダム

今回は、6月末にダムカード配布情報があった三石ダムに訪問です。

配布は令和3年7月12日の開庁時間である8時45分からでして、新ひだか町役場三石庁舎農政課（窓口番号3）にて1000枚（無くなり次第終了）なのです。

また、初回記念として100枚まで初回配布記念シールが貼られていて、シリアルナンバーも振ってあるという凝りよう。

三石ダム

ダム全景が写る良い写真は撮れなかったんで、下の1枚は北海道開発局室蘭開発建設部HPから拝借です。

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地理院地図

　三石ダムは三石川河口から約20km上流の山間部に作られた灌漑専用のダムであり、またその取水も2系統に別れ、一方は三石川にもう一方は隣の鳧舞（けりまい）川（厳密には支流モモカリ川）に通水している関係から取水塔も2つある珍しいダムです。

　ダムの型式はロックフィルダムで堤高35m堤長240m、着工1970年（昭和45年）竣工1991年（平成3年）となります。

　また将来事業として、国営かんがい排水事業が予定されており、ダムにおいては地下水位の上昇に起因した洪水吐の傾倒や管理設備等の耐用年数超過による不具合が生じているほか、三石ダム管理棟は必要な耐震性能を有していないことから、大規模地震により損壊した場合、ダムの操作が不能となり地域に甚大な被害を及ぼすおそれがあるとのこと。

　このため、当事業では、水需要の変化に対応した用水計画の見直しを行うとともに、ダム、頭首工の改修と耐震化のための整備を一体的に行うことにより、農業用水の安定供給と施設の維持管理の軽減並びに大規模地震の発生に伴う被害の防止又は軽減を図り、農業生産性の向上及び農業経営の安定に資するものとなっています。

大正9年測図、昭和20年部分修正地形図

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　現在はダム湖の湖底になってしまいましたが、大正期から入植した小さい集落があり（大正地図では上三石→昭和期には美河と地名も変化）ダムの着工時にはほとんど離農して集落としては消滅していたみたいです。

　三石川の名前由来はアイヌ語の「イマニッウシイ」＜i-ma-nit-us-i＞魚焼串（それ（肉）・を焼く・串が・ある・所）というアイヌの伝承から来ていて、北海道のアイヌ語地名リストによると、元名エマニッ・ウシと呼ぶ大岩ありて川中に立てり。〈創世文化神が鯨肉を焼いた串がとびはねて岩となったという伝説の岩の名だとする説。たぶん前略して、ニトゥシという言葉から三ツ石になったとしたものであろう。〉とのこと。

　ダムに向かう道中には引退した競走馬のカワカミプリンセスの生産牧場（三石川上牧場）があり、活躍期間は短かったものの無敗でのオークス及び秋華賞の牝馬二冠馬になったことは今でも鮮烈に覚えています。引退後は同牧場で繁殖に入っていますが、未だ活躍馬がないのは寂しい限りです。現在は見学不可なので残念でもあります。

久しぶりの林道っぽい道ですが乗用車でも大丈夫な感じです

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